【川崎市麻生区 屋根外壁塗装・付帯部・バルコニー防水工事|高圧洗浄レポート(第2回)】
2025/05/11
屋根・外壁塗装工事の本格スタート!「高圧洗浄」で汚れをリセット
株式会社テクアートの職人・高岩です。
前回の記事(施工前レポート)では、川崎市麻生区でスタートした屋根・外壁塗装、バルコニートップコート工事の現場をご紹介しました。
今回はいよいよ工事の第一工程=高圧洗浄に入っていきます。
ここからが職人の本領発揮。塗装の“仕上がり”と“持ち”に直結する、大事なスタートラインです。
そもそも高圧洗浄ってなに?ただの水洗いじゃないの?
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
でも実は、この高圧洗浄をどれだけ丁寧にやるかが、塗装工事全体の品質を左右するんです。
たとえば、屋根や外壁には次のような汚れがたまっています:
- 長年の大気汚染(排気ガスなど)
- 紫外線による塗膜のチョーキング現象(粉状)
- 湿気によって発生した苔やカビ
- 雨風で舞った砂ぼこりや泥はね
- バルコニー床の皮脂汚れや生活汚れ
これらが残ったまま塗装してしまうと、せっかく高性能な塗料を使っても密着不良・早期剥離・仕上がりのムラが出てしまいます。
だから、塗装の“腕前”だけじゃなく、下地づくりからしっかりやることが本当のプロの仕事です。
今回の現場(川崎市麻生区)は湿気が多めの立地
この現場は、川崎市麻生区の中でも自然が多い丘陵地帯に位置する住宅地。
近くには緑道や畑もあって、空気はいいんですが、その分、湿気が多く苔や藻が出やすい地域でもあります。
実際、屋根にはところどころ緑色のコケが広がっていて、外壁もよく見ると粉状のチョーキングが広がっていました。
放置すると、塗料の吸着を邪魔するばかりか、防水性能も落ちてしまいます。
使用するのは業務用の高圧洗浄機|水圧は150kg以上
ご家庭のケルヒャーなどとは違い、私たちが使うのは業務用の高出力タイプ。
ノズルを近づけすぎるとコンクリの表面が削れてしまうほどのパワーです。
- 水圧:約15MPa(150kg/㎠)
- 水量:12L/分
- 吐出温度:最大80度(今回は常温)
部材によっては圧力を落としたり、広角ノズルやトルネード噴射などを使い分けます。
塗膜が脆くなっている場所や、モルタルの目地などは、水圧の調整が命。ここが職人技の見せどころです👷♂️
屋根の高圧洗浄|苔も粉も根こそぎ落として“塗れる状態”に!
まずは高所作業となる屋根から洗浄スタートです。
今回の屋根材はスレート瓦で、表面には汚れや粉、そして苔がびっしり…。
こういった屋根は、見た目以上に「塗れない状態」になっていることが多いです。
苔が広がっている屋根は、塗ってもすぐ剥がれる?
スレート瓦は見た目がシャープで人気のある屋根材ですが、実は水を吸いやすく、苔や藻が発生しやすい性質があります。
苔や藻が根を張っていると、塗料が密着せず、数年でめくれたり、浮いたりする原因になります。
だからこそ、私たち職人は高圧洗浄の段階でこの苔を徹底的に削ぎ落とします。
高所作業の安全確保と洗浄の順番
屋根の洗浄は上から下へが鉄則。
水が流れる方向を読みながら、効率よく、ムラなく洗っていきます。
もちろん高所なので、しっかり安全帯を装着して、足場板を踏み外さないよう慎重に移動。
水圧で足を取られると危険なので、常にバランスと視界を意識しながら作業を進めます。
汚れが浮いて水が真っ黒に…!
洗浄中は、スレート瓦の隙間から水が流れていくんですが、最初のうちは真っ黒な水がダーッと流れてきます。
これが、長年溜まっていたチリ・埃・カビ・排ガスの正体。
写真でも、水流に浮かび上がった汚れが屋根全体から流れていく様子がはっきりと写っていますね。
この状態になると、塗装がしっかり食いつく準備が整ったということです。
洗浄後の屋根は“白っぽく”なる
実は、洗浄が終わった直後の屋根を見ると、やや白っぽく乾いた感じになります。
これは、スレート瓦が表面の塗膜をすっかり洗い流され、**素地(素材の地肌)**が出た状態。
この吸水性のある下地に、これからしっかりと下塗り塗料を浸透させていきます。
今回の現場では、
・下塗り:専用プライマー(高浸透タイプ)
・中塗り・上塗り:ダイナミックルーフ
という3工程で施工予定です🫡
外壁の高圧洗浄|モルタル×リシン仕上げの“初塗り下地”を整える
続いては外壁の高圧洗浄。
今回の建物はモルタル外壁で、表面はリシン吹き付け仕上げです。
しかもこれまで塗装をしていない“初塗り”の状態。つまり、素地に直接塗装する初回施工です。
だからこそ、下地処理はとにかく慎重に行う必要がありました。
リシン仕上げは凹凸が細かく、汚れが奥まで入りやすい
リシン仕上げというのは、モルタル外壁の上に細かな骨材(砂粒)を吹き付けた仕上げで、見た目がマットで上品な反面、すき間や凹凸が非常に多くなります。
この凹凸の間に粉塵やカビ、チョーキングなどが入り込んでしまうため、通常の外壁よりも洗浄が難しいのです。
高圧水は角度が大事|正面からではなく“斜めから”
洗浄するときは、ただ水を当てればいいというわけではなく、
斜め方向から水を吹き付けて、凹みに入った汚れを浮かせて流すようにします。
特にリシン外壁は、表面が砂状なので、強く当てすぎると傷んでしまうことも。
だから、ノズルは広角+距離をとって、圧を微調整しながら仕上げました。
チョーキング(白い粉)も洗浄で除去
今回の現場は築20年以上で、触ると手に白い粉がつく=チョーキングが出ていました。
これは紫外線で塗膜が劣化して分解された証拠です。
この粉を残したまま塗装してしまうと、密着せず、浮きや剥がれの原因になります。
洗浄後に壁を触っても粉がつかなくなるまで、しっかり水をかけて仕上げていきました。
洗浄後は“水を吸いやすい下地”になる
リシン壁は洗浄後、乾くと水を吸い込むようなマットな状態になります。
この状態を作ることで、下塗りの「カチオンシーラー」がしっかり吸い込まれて、密着力の高い塗膜が形成できるんです。
今回の外壁塗装は、以下の4工程構成になります:
- 下塗り1:カチオンシーラー
- 下塗り2:ダイナミックフィラー
- 中塗り:ダイナミックTOP
- 上塗り:ダイナミックTOP
外壁の下地処理がしっかりできているかどうかで、塗膜の持ちが3年〜10年単位で変わるといっても過言じゃありません👍
細部も徹底!軒天・付帯部・バルコニー床の高圧洗浄
屋根や外壁が終わったら、それで終わり…じゃありません。
塗装工事で大事なのは「細かいところも手を抜かないこと」。
今回の現場でも、軒天(のきてん)・雨樋・シャッターボックス・バルコニー床と、すべて丁寧に洗浄しました。
軒天(天井)こそ“湿気”の温床
まずは**軒天(のきてん)**です。
見た目はあまり汚れていないように感じるかもしれませんが、実はここ、カビや汚れが溜まりやすい要注意ポイントなんです。
今回の軒天材は通気性を考えたケイカル板タイプ。
高圧で攻めすぎると繊維が剥がれてしまうので、水圧をやや落として優しく、でも確実に洗い流します。
こうした微調整が、職人の“手加減”であり、“感覚”でもあります。
雨樋・シャッターBOX・水切りなどの付帯部もすべて洗浄
外壁や屋根に比べると見落とされがちなのが、付帯部と呼ばれる部材たち。
たとえば…
- 雨樋(あまどい) → 内部の詰まりや外面の黒ずみ
- シャッターBOX → 雨だれ跡や粉じん汚れ
- 水切り金物 → 跳ねた泥や砂、植物の粉など
これらも、塗装前にすべて洗浄しています。
特に金属部は、手でケレンしたあとに洗浄することで、塗料の密着性が一気に高まるんです。
バルコニー床も“生活動線”としてしっかりクリーニング
今回のバルコニーは防水層上にトップコートを施工予定。
そのため、洗浄で表面の汚れや油分をしっかり落としておく必要があります。
バルコニーって、毎日人が出入りする場所ですよね。
だから、ただ“塗るだけ”じゃなく、使う人の目線で清掃・洗浄を行うのが私たちテクアートのこだわりです。
高圧洗浄で仕上げた後は、ほこりの舞わない気持ちいい床面になり、「これだけで綺麗になったね!」とご近所さんから声をいただいたこともありました☺️
高圧洗浄は“塗るため”じゃなく“守るため”の仕事
ここまでご紹介してきた高圧洗浄の工程。
屋根・外壁・軒天・付帯部・バルコニー床に至るまで、細かく丁寧に洗浄を行いました。
塗装って、ただ色を塗るだけの仕事じゃないんです。
「その家を、10年・15年と長く守るために、どう仕込むか」
そこが、私たち職人が本気になる理由です。
見えない工程ほど、あとから差が出る
高圧洗浄は“見た目に残らない”工程です。
でも、ここが甘いと塗料が浮いたり、はがれたり、すぐにトラブルになってしまいます。
私たちテクアートでは、最終的な仕上がりの美しさ・塗膜の耐久性・住まいの安心感までトータルで考え、
見えない工程こそ丁寧にやることを大切にしています☺️
次回は「屋根の下塗り・ビス交換」へ
高圧洗浄が完了したことで、塗装のスタートラインが整いました。
次回は、屋根の下塗り作業・棟板金のビス交換・鉄部の錆止め処理など、屋根の“土台づくり”ともいえる大切な工程をご紹介します。
屋根の耐久性は、こうした見えない下処理がすべてを決めるといっても過言ではありません。
ぜひ、次回の職人レポートもご覧ください!
■株式会社テクアートについて
神奈川県横浜市旭区を拠点に、屋根・外壁塗装、防水工事、雨漏り修理などを専門とする外装リフォーム会社です。
職人直営だからこそ、一棟一棟に“想い”を込めて、品質第一の施工を行っています。
- 地域密着・品質管理徹底
- 国家資格保持者が在籍
- 工事保険・保証制度も完備
住まいの外装、お困りごとがあればいつでもご相談ください!
【 株式会社テクアート】
住所: 〒241-0005 神奈川県横浜市旭区白根8-20-13
電話番号: 0120-700-623
FAX番号: 045-489-4825
営業時間: 8:00~18:00
詳しいHP→https://www.tec-art.jp
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